サンジとウソップの進路選択が軽い理由を考えた

ウェブ界隈ではワンピースの考察がおびただしくある。私は別の角度から考えてみよう。作品のネタバレ考察じゃなくて。(そもそも私はほぼ作品を見たり読んだりしてないからできない)

冒険の舞台はディストピア

そもそもルフィ達の住む世界は社会保障が整っていない世界。学校の雰囲気は皆無。ゾロはその環境に近い場所にいたけど基本、クルー達は小さなコミュニティにいた。法律も機能してなくて、海軍の武力や、天竜人の権力、海賊の力で世界が運営されてる。作者の尾田氏はルフィ達をディストピアの世界に産み落とした。ルフィ達も自らの武力て世界を飛び越えていく。

堅気のままでいられたはずの二人

  • 船乗りでもコック、司厨(しちょう)でいれたはずのサンジ。
  • そのまま村で海賊ごっこをして遊んでられたはずのウソップ。

宿命的に海賊になる選択肢しか与えらえていないルフィに物語のために彼らもクルーになるが、個人的に脱法者になる決意が二人はとても軽いと思った。海賊が身近な存在の世界なのか。庶民にとっては異色の存在かもしれないのに。二人の夢はなおかつふんわりとしている。

  • オールブルーを見つける。

海賊にならないと海上移動は難しいのか。育ての親が海賊から足を洗ったゼフを見てるからなるのは自然の成り行きなのか。ゼフは彼が海賊になるのを止めていない。(ゴッホの『夜のカフェテラス』のモデルになったカフェはマフィアが経営してると聞いた。夢を叶えたらUSJのサンレスみたいなのをやるんだろうね)

  • 勇敢なる海の戦士になる。

ウソップが一番ふわふわした夢を持ってる。彼は今では立派なテック、狙撃手なのでクルーに必要な存在。父親が海賊だから大きくなったら自らも海に出るのは決めていたのだろうが、ルフィというルーキーが背中を押すきっかけがなければ、あのまま中年になっていてもおかしくない。

死が珍しくない?

海賊が進路選択の一つにあること自体まだ世界が貧しい背景があるかもしれない。天竜人や貴族に世界の富が集中しすぎているのか。99%の富が1%の彼らに固まっているイメージだ。

漁師じゃ食べていけなくて海賊になるともまた違う気がする。(現在のジョニーと与作は漁師をやってるそうだし)堅気で生きるのもそうじゃない生き方も並存している。制度、法律が確立されてない分だけ自由の幅も広いのかもしれない。生きるのも死ぬのも自己責任。

長生きしてる人達も大勢いるけど、あの世界はまだまだ死が珍しくないのではないか。

フーシャ村近くのスモーキー・マウンテンをスカベンジャーごと躊躇なく焼き払ったり。ロビンの故郷がバスターコールで消滅したりと人権の考えがまだ無いに等しい。平等の概念も天竜人を見れば皆無だ。

人間、亜人種間の虐殺等私たちの世界に当てはめると90年代から米国トランプ大統領誕生までのブッシュ、クリントン、ブッシュ、オバマが歴任していた間の様相に近い。各地で紛争がおこり、スポンサードされたテロ組織が火の無いところで争いを引き起こした。大きなビル二棟も平気で破壊した。

麦わらクルーは怪我に対して無頓着だし、サンジは平気で命を投げ捨てられる危うさもある。麦わらクルーがすこぶる強いだけで周辺に目を向ければ死は珍しく無い出来事なはず。

カラッとした死生観

サンジは生に固執することなく生きてるんだろう。ウソップは健全なレベルの臆病なだけで、長生きしようって考えは持ってなさそう。二人とも現在だけ見て生きてる。明確な夢を持ってないが故に「世界政府に目をつけられようが知ったこっちゃない。こちらは好きなように、やりたいようにやる」てことだ。

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